キョチョンチキン、日本再進出へ 2027年上期に東京で複数店運営型FCを始動
キョチョンチキンがアライ商事と戦略的業務協約を締結。2027年上期の東京出店を目指し、契約地域内で複数店舗を運営するフランチャイズ方式で周辺都市への展開を計画する。
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韓国のチキンブランド「キョチョンチキン」が、日本市場への再進出を計画している。運営元のキョチョンエフアンドビーは2026年10月6日、日本企業のアライ商事と戦略的業務協約を結んだと発表した。2027年上半期に東京で再進出の第1号店を開くことを目指し、複数店舗を運営できるフランチャイズ方式を採用する。
東京を起点に、周辺都市へ段階的に展開
韓国の経済メディア「ニューデイリー経済」の10月6日付報道によると、両社が協約を締結したのは9月29日。日本での出店に向けて、品質管理、マーケティング、運営教育などで協力する。店舗を増やす計画と併せて、現地での運営を支える分野が協力対象となっている。
出店の起点は東京で、その後、周辺都市まで段階的に店舗を広げる計画だ。2027年上半期という時期は開店目標であり、すでに営業を始めた店舗についての発表ではない。今回のニュースは、現地パートナーとの協力関係を整え、日本で再び店舗展開を進めるための動きとして位置付けられる。
アライ商事は、現地の流通網と韓国食品に関する事業経験を持つパートナーとして紹介されている。キョチョンはその基盤を活用しながら、日本で店舗を段階的に増やす方針だ。ブランド側の品質管理や運営教育と、日本側パートナーの流通・食品事業の経験を組み合わせる構図となる。
日本のフランチャイズ・コミュニティにとっては、海外ブランドの出店そのものに加え、誰が現地での運営を担い、どのような支援分野を共有するのかが注目点となる。今回の協約では、その協力領域として品質、販促、教育が明示されている。
契約地域で複数店を運営する「マルチユニット」方式
今回の日本展開には「マルチユニット・フランチャイズ方式」が適用される。報道では、契約した地域の中で複数の店舗を運営できる方式と説明されている。東京の第1号店だけで完結するのではなく、複数店の運営を想定した出店の枠組みだ。
ここで区別したいのは、出店方式と実際の出店進捗である。契約地域内で複数店舗を運営できることは、複数店が同時に開業することを意味しない。今回示された道筋は、2027年上半期の東京出店を目標に据え、その後、周辺都市へ段階的に広げるというものだ。
また、地域で複数店を運営する枠組みは、品質管理や運営教育に関する協力と一体で見る必要がある。店舗数の拡大方針だけでなく、日々の店舗運営をどのように支えるかも協約の対象に含まれているためだ。日本での再展開は、出店地域と運営支援の両面を組み合わせて進める計画となっている。
加盟や提携を検討する立場では、「日本進出」という見出しだけで判断せず、地域単位の契約と各店舗の運営を分けて捉えることが実務上の出発点になる。今回、明確になったのは、複数店を運営可能な方式を選び、現地パートナーと出店を進めるという方向性だ。
前回は六本木店を9カ月で閉店
キョチョンの日本進出は今回が2度目となる。前回は2015年12月、日本の外食企業フード・プラネットとマスターフランチャイズ契約を結び、東京・六本木に最初の店舗を開いた。店舗面積は264平方メートルだった。
しかし、六本木店は開業から9カ月後の2016年8月に閉店した。当時の現地運営会社は、店舗の将来の収益性を考慮して営業終了を決めたと説明している。ニューデイリー経済は、この閉店によりキョチョンが事実上、日本から撤退したと報じている。
今回の協約発表は、その閉店から約10年後の動きとなる。前回はフード・プラネットとのマスターフランチャイズ契約だったのに対し、今回はアライ商事との協力の下、マルチユニット方式での展開を計画している。現地パートナーと、発表された出店の枠組みが前回とは異なる点が特徴だ。
ただし、方式の違いだけで今回の収益性を判断することはできない。前回の閉店理由として報じられたのは、当時の運営会社による将来の収益性への判断である。新たな出店計画についても、開店目標や拡大方針と、実際の店舗運営の成果は分けて確認したい。
海外展開の経験と日本での運営体制を接続
キョチョンは現在、米国、中国、マレーシア、インドネシア、台湾、アラブ首長国連邦などで海外事業を展開している。日本への再進出は、こうした海外展開に続く動きだが、日本では過去の出店と閉店を経た再挑戦という側面を持つ。
今回の計画で具体的に示されているのは、東京から周辺都市へ広げる順序、複数店舗を運営できる契約方式、そして品質管理・マーケティング・運営教育における協力である。現地の流通網や韓国食品事業の経験を持つパートナーを活用する点も、日本での展開方針の一部となっている。
今後の節目は、目標に掲げる2027年上半期の東京第1号店だ。日本のフランチャイズ・コミュニティが計画の進展を見る際には、初出店の実現と、その後の周辺都市への展開を別々の段階として追うことが重要になる。
実務上のポイント: 海外ブランドとの加盟・提携を検討する際は、出店目標だけでなく、契約地域、複数店の運営責任、品質管理と教育の分担を確認したい。今回の再進出も、開店計画と実際の運営実績を分けて見守ることが判断の基本となる。



