FC候補の提示、生成AIで差 ChatGPTは83%でブランド名挙げず
2026年10月の定点調査で、ChatGPTは回答の83%で特定ブランドを提示しなかった。Geminiとの違いから、FC候補探しでのAI回答の読み方を確認する。
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フランチャイズの候補を生成AIに尋ねても、使うサービスによって回答の性格は異なる。ブランディングワークスが2026年11月5日に公表した10月の定点調査では、ChatGPTは回答の83%で特定のブランド名を挙げなかった。一方、Geminiではおそうじ本舗の言及率が73%となった。フランチャイズ・コミュニティへの参加を考える人にとって、候補名だけでなく、回答の前提にも目を向けたい結果だ。
同じ質問でも、候補提示と条件確認に分かれる
調査は、ChatGPTとGeminiに「フランチャイズのおすすめは?」と質問し、回答に登場する企業名を継続的に記録するもの。ブランディングワークスは、自社開発の計測ツールで生成AIの回答を日々記録し、今回、2026年10月分の結果を公表した。
AI別に見ると、言及率の首位はChatGPTがローソンで13%、Geminiがおそうじ本舗で73%だった。ただし、この二つの数字を、そのまま各ブランドへの評価の強さとして比較することはできない。ChatGPTでは、そもそもブランド名の提示に進まない回答が大半を占めていたためだ。
発表によると、ChatGPTは利用者の状況を聞き返したり、一般的な選び方を説明したりする回答が多かった。特定の名前が出ないことと、特定ブランドを低く評価していることは別である。今回の調査で目立つのは、候補として何を挙げるかだけでなく、候補を挙げる前に条件確認を行うかどうかという違いだ。
合算ランキングだけでは見えない回答の偏り
調査全体では、おそうじ本舗が言及率36.5%、平均登場順位2位で首位だった。続いて買取大吉が31.1%、おたからやが30.5%となった。しかし、この上位3ブランドはいずれもGeminiだけが名前を挙げ、ChatGPTの回答には登場しなかった。
つまり、全体の上位に入ったことは、両方のAIから共通して候補に挙げられたことを意味しない。複数サービスをまとめた数値を読む際には、どのAIの回答がその結果を構成しているのかを分けて確認する必要がある。
同社が定義する言及率は、全回答のうち、その企業名が登場した回答の割合だ。平均登場順位は、回答の中で名前が挙がった順番を示す。同率の場合は、平均登場順位によって順位を付けている。
このため、言及率が示すのは、今回の質問に対して名前が現れた頻度であり、加盟店の収益性や本部の支援品質、加盟希望者との相性を測った結果ではない。名前が頻繁に出るブランドと、自分の条件に合うブランドを同一視しないことが、数字を活用するうえでの基本となる。
まごころ弁当は前月から15.1ポイント上昇
前月との比較では、上位3ブランドの顔ぶれは変わらなかった。一方、最も言及率を伸ばしたのはまごころ弁当で、9月の13%から10月は28.1%へ、15.1ポイント上昇した。10月の全体順位は4位、平均登場順位は6.5位だった。
上位10ブランドには、ダスキンとIBJが新たに入り、ライフデリとセブン-イレブンが圏外となった。ダスキンとIBJの言及率はいずれも12%で、平均登場順位はそれぞれ3位、4.9位だった。
これらは、生成AIの回答に登場するブランドの構成が、月によって変わることを示している。ただし、言及率の上昇を加盟申し込みや店舗数の増加と読み替えることはできない。今回示されたのは回答上の変化であり、加盟実績の変化ではない。
また、まごころ弁当の数値は、言及頻度と登場順が異なる指標であることも分かりやすく示す。多くの回答に名前が出ても、回答内で常に最初に提示されるとは限らない。順位表を見る際には、一つの数字だけでなく、指標の定義を合わせて読むことが重要だ。
AIの回答は候補探しの入口として扱う
今回の結果は、フランチャイズ・コミュニティへの参加を検討する際、単一のAIの回答だけで候補を固定しないことの大切さを示している。Geminiで頻繁に挙がったブランドがChatGPTでは登場しなかった一方、ChatGPTでは利用者の条件を確認する回答が多かった。名前の有無だけでは、その違いを十分に捉えられない。
加盟希望者にとっては、AIに尋ねる前に、投資可能額、希望地域、自ら運営に関わる時間などを整理する使い方が考えられる。そのうえで、提示されたブランドについて、本部が公開する加盟条件や費用、支援内容を確認し、説明会や面談で具体的な条件を確かめたい。
本部側がこの種の調査を読む場合も、全体順位だけを追うのではなく、AI別の言及状況と、ブランド名を提示しない回答の存在を区別する視点が必要になる。今回のChatGPTのように条件確認が多い場合、言及率の低さを、そのまま情報発信の不足と断定することはできない。
実務上の要点は、AIの候補一覧を加盟判断の結論にしないことだ。数字の定義と回答の前提を確認し、候補が見つかった後は本部の一次情報と自分の運営条件を照合したい。



