BARRIO TACOS、三島に開業 小松発の「店名自由」パートナー制度第1号
石川県小松市のファミリアが、店名を自由に設定できるパートナー制度の募集を本格化。第1号店「BARRIO TACOS」が静岡県三島市に開業し、地方都市での展開を進めます。
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石川県小松市の株式会社ファミリアは、直営タコス店の運営ノウハウを提供するパートナー制度の募集を本格化した。第1号店「BARRIO TACOS」は、2026年10月8日に静岡県三島市で開業。本部と同じ店名を掲げるのではなく、オーナーが独自の名称やブランディングを設定できる仕組みが特徴だ。
三島の第1号店は、地域の交流を目指す28席
ファミリアが10月16日に公表した発表によると、「BARRIO TACOS」は同社のパートナー制度を活用した全国第1号の店舗となる。所在地は静岡県三島市本町6-9-A。着席22席とスタンド席6席を合わせ、計28席を設けている。
営業時間は17時30分から24時までで、ラストオーダーは23時。定休日は火曜日だが、10月は火曜日と水曜日を休業日としている。利用を予定する際は、通常の定休日と開業月の運営が異なる点に注意したい。
出店の背景として同社が挙げるのは、食を通じて地域コミュニティを育みたいというオーナーの思いと、地方都市に日常的な団らんの場を広げたいという本部の方針の一致だ。店舗数の拡大だけでなく、タコスをきっかけとした地域の交流を目指す出店として位置づけている。
小松で培った運営の仕組みを、静岡県の別の都市で活用する今回の開業は、同制度にとって最初の具体的な展開となる。ファミリアは三島店を皮切りに、全国の地方都市を中心として、理念を共有する事業者との店舗展開を進める方針を示した。
本部の店名を使わない「フリーネーム制」
制度の核となるのが「フリーネーム制」だ。ファミリアの説明では、本部の看板やロゴに縛られず、オーナーが自由に店名とブランディングを設定できる。直営店の名称は「BEAT TACOS」だが、三島のパートナー店は「BARRIO TACOS」として営業する。
一方、名称が異なるからといって、店舗づくりのすべてをオーナーが独力で進める制度ではない。本部は直営店で培った商品開発や店舗運営のノウハウを提供する。店の名前や地域での見せ方には独自性を持たせながら、商品と運営の基盤では本部の仕組みを活用する設計だ。
フランチャイズ・コミュニティにとって注目点は、共通の店名を広げることとは異なる形で、運営ノウハウを地域へ展開する点にある。今回の第1号店では、直営店とは別の名称を掲げること自体が、制度の特徴を具体的に示している。
ただし、自由に設定できると発表されている対象は、店名やブランディングである。出店を検討する場合は、価格、メニュー、仕入れ、販促などについても同じ範囲の裁量があると捉えず、それぞれの条件を確認したい。名称の自由度と日々の営業上の裁量を分けて把握することが、制度を理解するうえで重要になる。
小松本店の運営実績と、開業前後の支援
制度の基盤となる直営店「BEAT TACOS 小松本店」は、2025年2月に石川県小松市で開業した。ファミリアによると、地方都市の小商圏立地で月商500万円を達成したという。同社はこの運営モデルと、セントラルキッチンによる効率化の仕組みを基に、パートナー店舗の展開を推進する。
月商500万円は、あくまで同社が公表した小松本店の実績だ。三島店の売上実績や、今後のパートナー店舗に共通する売上水準を示す数字ではない。また、月商は利益とは異なるため、加盟判断では店舗ごとの費用や運営条件と切り分けて読む必要がある。
支援内容としては、小松本店での実践的な開業前研修を用意する。さらに、店舗の立ち上げやイベント企画についても伴走支援を行うとしている。直営の実店舗で学ぶ機会に加え、開業時の準備や地域との接点づくりを支える方針だ。
同社が掲げる地域コミュニティづくりという目的を考えると、イベント企画まで支援対象に含めている点は特徴的だ。商品開発や調理・営業の仕組みだけでなく、店舗を地域の人が集まる場として運営するための取り組みも、支援の範囲として示している。
一方、導入を検討する事業者にとっては、研修の期間や対象者、立ち上げ支援の具体的な範囲を個別に確かめることが実務上の確認事項となる。セントラルキッチンについても、供給条件や店舗側に必要な設備を確認したうえで、自店の運営計画に落とし込むことが求められる。
新規出店と既存店の転換、双方の相談を受け付け
ファミリアは、新規出店だけでなく、既存店舗からの業態転換を検討する法人・個人からも資料請求や個別相談を受け付けている。代表取締役社長は菊池孝一氏で、事業内容には飲食店運営、フランチャイズ事業、商品開発、イベント企画を掲げる。
今後は全国の地方都市を中心に、タコスを通じた街づくりや地域活性化を進める方針だ。今回の募集は、同一名称の店舗を増やす形式ではなく、地域ごとの独自の名前を認めながら、直営店で培った仕組みを提供する展開となる。
新規開業を考える人と、既存店の転換を考える人では、確認すべき初期条件も異なる。前者は物件や設備、人員を含めた準備を、後者は既存設備や現在の営業形態との適合を整理したい。どちらの場合も、小松本店の売上実績だけを判断材料にせず、予定地の商圏と費用に基づく事業計画を作ることが大切だ。
実務上のポイント: 店名の自由度に加え、本部から受けられる支援と店舗側が担う業務を確認しよう。加盟・出店の判断では、費用、供給条件、研修内容、運営上の裁量を個別相談で照合したい。



