FC本部の支援体制は同じではない アクア取締役が語る加盟前の期待差
アクアの松原取締役が、コンビニ経営と自社の清掃FCの違いを動画で説明。本部の仕組みと加盟者が期待する支援のずれを率直に語った。
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フランチャイズへの加盟を検討する際、別のブランドで経験した本部支援を、そのまま期待してよいのか。株式会社アクアの松原取締役が、自身のYouTubeチャンネルでコンビニ経営と自社のビル清掃事業「Build's」の違いを説明した。11月1日付の報道で紹介された発言は、フランチャイズコミュニティにとって、加盟前に支援体制と役割分担を確認する重要性を示している。
コンビニオーナーの投稿を受けて見解
松原氏が公開した動画の題名は「セブンオーナーがSNSで暴露するセブンイレブンの現状【コンビニ/フランチャイズ】」。セブン-イレブンのオーナーによる、本部への不満を記したSNS投稿を取り上げ、コンビニ経営の負担や、自社で展開するフランチャイズとの違いについて見解を述べた。
動画では、スタッフがオーナーの不満を紹介。コンビニ経営者の間でフラストレーションがたまっているという話に対し、松原氏は「そのフラストレーション、それはたまると思う」と応じた。
ただし、今回紹介された内容は、SNS投稿をきっかけにした松原氏の論評である。セブン-イレブン加盟店全体の収益状況を示す調査結果や、本部による公式な説明として扱うことはできない。個別の投稿に対する反応と、フランチャイズ全体の経営実態は区別して読む必要がある。
今回の発言で注目されるのは、他社への批判だけでなく、自社の本部機能についても率直に説明した点だ。松原氏は、コンビニの仕組みを高く評価する一方、Build'sでは同じ水準の仕組みを前提にしないよう求めている。
自社の体制を「超アナログ」と説明
松原氏は、コンビニのフランチャイズシステムとBuild'sを比較し、仕組みの整備についてはコンビニを高く評価した。一方、自社の体制については「超アナログ」と表現している。
また、コンビニ経営の経験を持つオーナーがBuild'sに加盟した際、本部の体制に不満を抱きやすいという実態にも言及した。これは、加盟者が以前に経験した運営環境を、新たな本部を評価する基準にしていることをうかがわせる説明だ。
松原氏は、苦労しているコンビニオーナーの参加を歓迎する姿勢を示しながらも、「コンビニぐらい完璧なシステムをBuild'sに期待しているオーナーには来てほしくない」と述べた。加盟を広く呼びかけるだけでなく、期待する支援の内容によっては適合しない場合があると明言した形になる。
もっとも、「超アナログ」という表現だけで、個々の支援業務の有無や質までは判断できない。今回の発言で示されたのは、松原氏自身による体制の評価と、加盟希望者に対する期待値の説明であり、具体的な支援範囲の一覧ではない。
加盟検討者にとっては、本部が整備している仕組みと、自分で判断して動く部分を分けて確認することが重要になる。あるブランドで標準だった支援が、別のブランドでも当然に提供されるとは限らないという点が、今回の比較から見える。
人件費上昇と、事業モデルの違いに言及
コンビニ経営を取り巻く環境について、松原氏は最低賃金の上昇に触れた。物価高騰や人件費の増加によって利益が圧迫され、雇用も難しくなるとの見方を示している。
この部分も松原氏の見解であり、動画を紹介した報道には、各要因が加盟店の利益をどの程度押し下げたかを示す検証結果はない。発言は、経営者が抱える負担への認識として受け止めるべきだろう。
同時に松原氏は、法人向けの取引と消費者向けの取引では、顧客との接点やサービスの質が大きく異なると強調した。そのうえで、Build'sについて「個人で動いて色々と稼いでいきたい」という人に向けたサービスだと説明した。
ここでは、本部の仕組みが整っているかという問題に加え、加盟者本人がどのように働きたいかという適性の問題も示されている。コンビニ経営で得た経験があっても、顧客との関わり方や自ら動く範囲が異なる事業では、同じ運営感覚をそのまま持ち込めるとは限らない。
一方、今回の説明から、清掃事業の方が利益を得やすい、あるいは雇用負担が小さいと結論づけることはできない。両者の収益性を同じ条件で比較した数値は示されておらず、発言の中心はあくまで仕組みと求める人物像の違いにある。
加盟前には「支援」の中身を具体化する
今回の発言は、本部と加盟者の期待が一致しているかを考える材料になる。「本部支援がある」という説明だけでは、加盟者が日々どこまで自分で対応するのかは分からない。フランチャイズコミュニティで経験を共有する際にも、ブランド名だけでなく、実際の役割分担に目を向けたい。
加盟を検討するなら、営業活動、顧客対応、日常の運営相談などについて、本部が担当する範囲と加盟者が担う範囲を具体的に質問することが有用だ。これらはBuild'sの提供内容を示すものではなく、今回明らかになった期待のずれを避けるための確認項目である。
本部側にも、募集時に魅力を伝えるだけでなく、自社が提供しない支援や、加盟者に求める自主性を説明する意味がある。松原氏の発言は、参加を歓迎する姿勢と、誰にでも適した仕組みではないという説明を併せて示した。
実務上のポイント: 別ブランドでの経験を基準に決めつけず、契約前に本部の支援範囲と自分の担当業務を確認したい。収益への期待と、働き方・支援体制への期待は、分けて検討することが大切だ。



