マナビライト、講師を置かない教室でFC募集 指導ペアの88%が県境越え
マナビライトが、全国の講師によるオンライン個別指導と地域の教室を組み合わせた加盟校を募集。本部が講師選びと指導確認を担い、加盟オーナーは入会面談や家庭対応を担当します。
公開日

大学受験向けオンライン個別指導「マナビライト」を運営する株式会社アリカノは、2026年11月4日の発表で、指導中の生徒と講師の組み合わせの88%が県境を越えていると明らかにした。同社は10月から、教室に講師を置かず、全国の講師によるオンライン指導を提供する加盟校の募集を開始。教育分野のフランチャイズ・コミュニティに、地域の教室と遠隔指導を組み合わせる運営モデルを提示した。
指導中の組の88%で、生徒と講師の居住県が異なる
今回の発表は、マナビライトで指導中の生徒と講師の組み合わせ、および講師の登録データを集計したものだ。現在指導している組の88%で、講師が生徒とは別の県に住んでいた。
背景にあるのは、総合型選抜・学校推薦型選抜の対策と、講師の専門分野との関係だ。同社は、これらの入試では志望する分野ごとに必要な対策が異なり、その分野を大学で学んだ講師が生徒と同じ県にいるとは限らないと説明している。講師選びを近隣だけに限定しないことが、加盟校モデルの前提になっている。
公開された分野別の数値では、志望分野を大学で学んだ講師が同じ県に少なくとも1人いる生徒の割合は、映像で8%、海洋・水産で18%、音楽で28%、地球科学・地学で51%だった。分野によって、同じ県内で対応する講師を見つけられる割合には違いがある。
ただし、これらは同サービスの生徒と登録講師に関する集計であり、全国の受験生や学習塾全体を調べた数値ではない。また、88%という値が示すのは指導ペアの居住県の違いであって、合格率や指導効果ではない。加盟を検討する際も、講師の地域分布を示す情報と、学習成果を示す情報は分けて受け止める必要がある。
地域の教室で、全国の講師から1対1の指導
加盟校が掲げるのは「先生は全国から、教室は町に」という形だ。生徒は地域の小さな教室へ通い、パソコンを通じて、本部が全国から選んだ講師の1対1のライブ指導を受ける。教室に講師を配置するのではなく、教える機能をオンラインでつなぐ仕組みとなる。
このモデルでは、生徒が通う場所と、講師が指導する場所を一致させる必要がない。地域に学習の拠点を設けながら、担当講師は全国から選ぶという設計だ。同社は、住んでいる地域にかかわらず、総合型選抜などの対策を受けられる場所を増やすとしている。
フランチャイズ・コミュニティにとって注目点となるのは、地域で講師をそろえることと、教室を運営することを切り分けている点だ。加盟校の役割を理解するには、「オンライン指導を扱う教室」という説明だけでなく、誰が講師を選び、誰が生徒や家庭に対応するのかまで確認することが重要になる。
一方、講師を置かないことは、地域での対応が不要になることを意味しない。発表された役割分担では、加盟オーナーに入会前後の対人対応が明確に位置付けられている。指導そのものと、家庭との接点を別々の担い手が受け持つモデルといえる。
本部は指導管理、オーナーは面談と家庭対応
本部が担うのは、講師選び、709単元のカリキュラム、そして毎回の指導の確認だ。指導の確認には録画とカルテを用いるとしている。講師を紹介するだけではなく、指導内容を確認する仕組みも本部側の役割に含まれる。
加盟オーナーは、入会までの面談と、入会後の家庭への対応を担う。教科の指導を本部が選んだ講師に任せる一方で、地域の教室側が家庭との接点を持つ構成だ。加盟を考える人にとっては、自ら授業を担当するかどうかだけでなく、面談や継続的な家庭対応を担う運営体制を検討する必要がある。
この分担を実務に落とし込む際には、家庭から寄せられた相談を本部へどう伝えるか、指導に関する情報を教室側がどのように把握するかが確認事項になる。録画とカルテによる確認が本部の担当であることと、加盟オーナーが閲覧できる範囲や利用手順は、分けて確かめたい。
また、講師配置の形だけでは、教室運営全体の負担や採算は判断できない。加盟候補者は、自分が担当する業務の範囲、開校に必要な準備、日常の運営手順を具体化したうえで、本部の支援内容と照らし合わせることが大切だ。
全国からの問い合わせと、出店判断は分けて考える
マナビライトによると、問い合わせは1年間で10,028件に上り、47都道府県すべてから届いた。同サービスへの関心が全国に広がっていることを示す数字だが、これは問い合わせ件数であり、入会者数や加盟希望者数を示したものではない。
全国から問い合わせがあることと、個々の地域で教室運営が成り立つことも同じではない。出店を検討する場合は、対象とする受験生の範囲、家庭への案内方法、通いやすい場所、面談を担う体制などを地域ごとに整理する必要がある。全国対応の指導基盤を利用できる点と、地域で生徒や家庭との関係を築く仕事を、併せて評価したい。
今回の募集は、専門分野に応じた講師選びを全国規模で行い、その指導を受ける場所を地域に設ける取り組みだ。地域の教室と本部が異なる役割を担うことで、オンラインの指導基盤を加盟校へつなぐ形を打ち出している。
加盟検討の要点: 講師の確保を本部が担う点だけで判断せず、オーナーが受け持つ面談・家庭対応、指導情報の共有方法、契約条件と費用を確認したい。全国の講師網と、自分が地域で担う仕事をセットで見極めることが出発点になる。



